友達
「俺と付き合おうや」
でも、あたしはS君のこと忘れれない。
かっちとは、付き合えない。
あの言葉はもう忘れよう。あの夜のことも忘れよう。
かっちとは、友達のほうがいい。
かっちはいい奴。
下手に付き合ってすぐ別れちゃうなんて、嫌だ。
大事にしたいなぁ。
友達は。
この時あたしの中である意味、彼氏よりも友達の方がランクが上だった。
もちろん、S君と付き合ってる時はS君が一番だったんだけどね。
それからのかっちとれいなの関係は何も変わらなかった。
何も言わなくてもかっちは、れいなとは付き合えないってわかってたんかな。
かっちは、れいなを色んなとこに連れて行った。
S君とは行った事ないとこに。
海にも何回も行って、せっかく色白をキープしてたあたしの肌は、きれいに水着型に焼けた。
れいながドライブしたいって駄々こねたので、かっちは慌てて免許をとった。
ドライブもいっぱい行った。
かっちといると楽しくて、S君の事考える暇もなかった。